好事例紹介
好事例紹介・ミニコラム
放射線MSに取り組んでいただいている医療機関の事例
本事業に参加いただいた医療機関の取組事例をご紹介します。
上尾中央総合病院
- 医療法に基づく医療放射線安全管理部会(年2回)、RI法に基づく放射線安全委員会(年1回)、労働安全衛生法に基づく労働安全衛生委員会(毎月)と放射線管理部会(年2回)を院内に設置し、それぞれの法令に基づく放射線管理の仕組みを構築している。
- ISO9001を取得し自律管理型の病院経営を実践している。
放射線被ばく管理システムについても、病院長を筆頭に経営層の関与のもと組織全体として取り組んでおり、すでにシステムマニュアルの原案が完成している。 - 放射線部内の勉強会(電離則関連などの法令について)を毎年開催し記録を残している。
- 放射線MSの導入後、個人被ばく線量計の装着率を見直し、現在ではほぼ100%を達成している。
- また、新たに当院独自のリスクアセスメントを設定し、放射線業務従事者の被ばく線量管理を行うようになった。
刈谷豊田総合病院
- ブリーフィングやタイムアウトの時間を活用してバッジの装着を確認している。
- 水晶体線量の被ばく管理について、線量限度は20mSv /年であるが、年間制限値を15mSv/年とし、さらに半年評価の7.5mSv/半年を目安とした。これを超えるおそれのある場合は、DOSIRISの使用を提案、必要があれば業務の見直しなどの対処を図る予定である。
- 放射線安全委員会の委員長は放射線科部長(医師)であり、その議事録は病院幹部(病院長・副院長など)の承認が必要である。また、当委員会は2ヶ月に1回(奇数月)開催し、比較的被ばく線量が高い診療科(脳神経外科・消化器内科・整形外科など)の医師も出席するため、被ばく線量が高い従事者の情報を共有、注意を促すことができる。
沖縄セントラル病院
- リスクアセスメントにより、線量計の装着を見直して、近接撮影やCT室内でも介助に入られる従事者に対しては線量計を1個から2個に変更した。
- トップマネジメントがしっかりされているので、線量計の追加、防護衣服(プロテクタ)の更新が行われた。
- 内部監査は事務長と看護部長が行う予定。理想的な組織の構築がされている。
- 沖縄県で取り組みを行っている第1号の施設として、放射線技師会の学術大会で報告をした。